紅はるかロール

一見何の変哲もないロールケーキ。切った断面を見てビックリ、そのほとんどが芋なのだから。地元特産でねっとりした食感が特徴の品種“紅はるか”を焼き芋にして、ペーストにはせずそのままロールケーキへ。生クリームは接着剤の役目程度で、米粉100%のカステラ生地で巻いてある。芋の甘みを活かして、砂糖の甘さは控えめにした優しい味わいは、12月からの季節限定商品。

宮澤 信也|サン ミッシェル

パン・ケーキ作りをして半世紀以上。優しくほほえみながら語ってくれたのは、苦労をものともしない修業時代のお話だった。昼は菓子店で働きながら、夜は製菓学校で学ぶ日々。さまざまな店で修業を積み、その店ごとの製法を学んだ後、独立して佐倉で19年、そして地元小見川へ帰ってきて10年以上が経つ。職人歴は半世紀を超えるが、まだまだバリバリの現役だ。

おもしろいものを

「普通のじゃなくてね、おもしろいもの」をと楽しそうに話してくれた。今となってはメジャーとなった米粉だが、10年ほど前は取り扱うところも少なかった。グルテンフリーの健康食として注目される以前より、子供たちのアレルギーを考え使用を始める。米の品種“ゆめかなえ”という名前も、夢が叶うみたいで好きだとか。

素材を活かす

地元食材を使い、素材をうまく使った商品作りを考えている。ロールケーキの中身は季節ごとに変化し、イチゴやブルーベリー、醤油ロールも味わえる。他にも、米粉と香取市産野菜を使ったクッキーや昭和を感じるたぬきケーキなども好評で、要望があれば、どんどん新しいものにも挑戦している。商品作りは一手に引き受けているのだから、そのバイタリティは計り知れない。

ちば香取のすぐれものは
香取市内の道の駅にてご購入いただけます。